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産後にできるシミやそばかすの対処方法

30代以降から急激に進行する肌の老化

女性のほとんどは30代を前にした時期のあたりから急激に肌質の老化を実感するようになります。

中でも20代中盤以降に出産を経験した場合、産後明けにそれまでとは全く違った肌の弱体化を感じたりします。

出産直後というのはそれまで胎児のために体内に蓄積してきた栄養分を一気に排出するとともに、体の中から子供がいなくなったことにより大きな体質の変化が起こります。

その中の一つとしてとりわけ大きな意味を持つのが女性ホルモンのバランス変化です。

女性の体の中には「エストロゲン」と「プロゲステロン」という二種類の性ホルモンが存在しており、これが交互に多く分泌することにより28日周期で体調を整えます。

「エストロゲン」は女性らしい美しさを保つためのホルモンであり、排卵日前までに多く分泌されるという特徴があります。

もう一方の「プロゲステロン」は「母になるためのホルモン」と言われることもあり、排卵後から生理までの間に子宮内の胎盤を発達させるために使われます。

女性が妊娠すると生理がなくなるので、エストロゲンとともにプロゲステロンが大量に分泌されます。

しかし出産を無事に終えた直後にはこの二つのホルモンがともに大きく減少することになるので、突然に肌の免疫力が弱くなり肌バリアのない無防備な状態になってしまいます。

ですので産後すぐに歩き回ったりして肌に刺激を加えるともろにダメージが与えられることになり、妊娠前には何でもなかったような刺激が後に残る大きな肌トラブルとして蓄積されてしまうのです。

シミができやすくなる理由

もう一つ注意したいのが出産直後に減ったホルモンを補うために大量に分泌させようとするときに起こるメラニン色素の沈着です。

出産直後にはエストロゲンとプロゲステロンが急激に減少すると書きましたが、あまりにも突然に分泌量が減ると人の脳は危険を感じてもっと多く分泌するように指令を出します。

このとき女性ホルモンだけでなくメラニン色素を出す「メラノサイト刺激ホルモン」というものも同時に多く分泌されてしまうので、メラニン色素が多く作られるようになってしまい肌全体のくすみやシミが起こりやすくなります。

なお30代ころからシミができやすくなってしまうというのもこれと同じ理由で、それまで大量に分泌されてきたはずの女性ホルモンの量が減ってくるとそれを補うための指令が脳から出されてしまうのでそれが高齢になるほどシミができやすくなってしまう理由です。

シミは皮膚のうち比較的広範囲にできる色素沈着ですが、細かく数多くできた場合にはそばかすになります。

紫外線対策とビタミンCは必須ケア

産後にできるシミやそばかすはかなり注意をしないとどんどん増えて消えない肌の老化現象になってしまいます。

そうならないためにはまず産後はしっかり体力が回復するまでなるべく外に出たり体に無理な負担をかけないようにするということが大切です。

またある程度体の自由がきくようになってからも、日ごろの紫外線対策はかなり本格的に行っていかないといけません。

出産の経験がない女性であっても30代を過ぎたあたりからは肌の免疫力が極端に弱くなりますので、紫外線が強くなる時期の前には日焼け止めやUVカットができる服を着用するなど用心に用心を重ねていきましょう。

日焼け止めは日差しが強くなる夏の時期だけでなく、秋や冬でも微量にさしてきます。

なので11~2月くらいの時期には日焼けしやすい部分に、それ以外の時期にはできるだけ日が当たる部分全身に対して対策をしてくようにしましょう。

また美肌ケアとしてビタミンC誘導体が含まれている化粧水を使用するというのも効果的です。

30代以降のための美肌ケア製品も多いので、出産後もしくは30歳くらいをめどにそれまで使用してきた美容製品を一度見直すようにしてください。